원문 : http://blog.otomate.jp/staffblog/2009/03/post-41.html
皆様こんにちは。毎週金曜は【ワンド オブ フォーチュン】の日です。
担当のいわたでございます。そろそろこの挨拶のパターンも飽きてきました。
何か他にないものか。そんな工夫はいりませんか。(笑)
昨日のオトメイトモバイルの記事でも書かれていましたが、4/1にはユリウスの
着ボイスが配信されます。初めてキャラクターボイスが披露されるわけですね!
セリフを作っているときも、収録のときも、そして実際に仕上がりを聞いてみても、
「ユリウスおまえ」とツッコミたくてたまらない出来になったと思います。
何種類かあって、随時配信されていくようなのでチェックしてみてくださいませ。
一見普通かな、と思わせるものもあるのですが(でないと着ボイスとして使えない)、
絶句するようなものもあると思います。
「B's-LOG」掲載のCGや、「フォーチュンクッキー」のセリフなどから、徐々に
ユリウスがどんな子かは皆様もなんとなく察していただいたころかと思います。
そろそろユリウスに対して「クールな優等生」をイメージされる方の誤解を目にして
若干の罪悪感を覚えることもなくなりそうでうれしいです。
そもそも変なのがノエルだけだなんて、私は一言も言ってませんでしたからね!(笑)
さて、シナリオが上がってしまった今、遅れて修羅場に突入しているのは
薄葉さんたちの方です。CGをもりもり片付けてもらっています。
今回は差分のないCGの方が珍しいので(笑)、よく悲鳴が上がっています。
既に線画はすべて終わり、怒涛の塗りのターンに入っているのですが、
やっぱり仕上がりを見るとさすがのハイクオリティで、感動してしまいます!
......ですが。
ここに至るまでに、実は薄葉カゲローは数々の暴挙を犯して参りました。
今回は「いつか絶対暴露してやる」と小宇宙という名の極秘フォルダに溜めていた
彼女たちの罪の証を皆様にご披露したいと思います。
薄葉カゲローのラインには、絵のチェックにおいて欠かせない掟があります。
その名も「パイ検」。......何のことだかわからないとは思いますが、要するに
ふたつの胸のふくらみは何でもできる証拠なの、という話です。
そして薄葉カゲローは気を抜くと「さすがに何でもできすぎだろ」と思うほどに
この女性特有パーツがどんどん膨らんでいくという悪癖があるのです。
それをチェックし、修正と自重を促すための検閲が「パイ検」なのです。
では実際に、思いっきり検閲に引っ掛かった例を挙げてみましょう。
こちらはヴァニア先生。妖艶な美女ではありますが、一応節度を守っています。
ところが、塗りに入る前の最終デザインチェックで上がってきたものは......
「......すいませんこれ、胸......」
「あ、すごいでしょ! これラフから少しいじったんです。
ちゃんと体勢と服の形に合わせて胸のラインがね!」
「いやそうじゃなくて、これ普通にやばい。ちょっと動いたらこぼれるよ!」
「大丈夫です。見えません。隠れてます。超ガードしてます」
「............」
「後は塗りですね。あんまり塗りこまないようにしないと!
本当はものすごくリアルに塗りこみたいけど生々しくなっちゃうから自重」
「......そういう問題じゃない気がするんですけど」
「え?」
「隠せ。出すな。塗りつぶせ」
「......orz」
その後、本能と理性と現実との壮絶な戦いの末、無事ヴァニア先生の胸元は
きちんと布で覆われたのでした。
しかし、当初透けるレース素材で覆おうとして、隠す前よりいやらしくなり
お互い絶句するというエピソードもあったとかなかったとか......。
......まあ、そんなわけで。
パイ検は非常に厳しいです。塗りだけじゃありません。構図チェックの時点で
ちょっと胸が強調されそうな構図になっていると、下絵・線画に入る前に必ず
「わかってるとは思いますが、自重してください」
「......はい。わかってます。大丈夫です」
という重々しい会話がなされます。お互い超真剣です。ガチです。
薄葉カゲローはちゃんと空気が読めるので、大抵の場合はたとえ最初の下絵が
本能のままに趣味全開になっていても、ちゃんと修正してから見せに来ます。
ただ、たまーに、こそっと危険物を混ぜてくるので油断なりません。
出してないけど増えてるとかはよくあります。妙に一部がふっくらと。
「設定と違うんですけど。いつの間にこんなに育ったの?」
「つい......本能で......」
「減らせ」
「はい......orz」
おかげさまで、絵の中に女の子がいる場合、どこより真っ先に胸を凝視する癖が
ついてしまいました。なんとも悲しいことです。
しかしながら、たまにこのパイ検を力技で潜り抜けることもあります。
とあるCGで、ネグリジェ姿の女の子というシチュエーションがありました。
見てみると身体のラインが出ないほどゆったりとしたデザインなのに、何故か
しっかりと胸のラインがくっきり出ていたので、指摘したんですが......
「谷間」(訳:この線はいらないでしょう)
「命」(訳:これだけは!これだけは!!)
間髪入れずにこの言葉を返されたときには、さすがに笑ってしまって
ダメ出しどころではありませんでした。(笑)
まあ、そんなに神経質になるような露骨さはなかったのでそのまま通しましたが、
あんなに即答するほど必死にならなくても!とは心から思います。
いつかこんな恥ずかしい検閲をしなくても済むようになるといいですね。
ゲームをプレイされる際には、ぜひ皆様もパイ検をしてみてください。
もし過剰に膨れていたら、それは私が彼女たちの情熱に負けた証です。
と、ここまで書いて、一応本人たちの確認を得るためにこの記事を見せました。
以下は薄葉カゲローからの反論という名の言い訳です。
「すいませんでした(土下座)」
反論でも言い訳でもなく全面降伏なのかよ!と笑ってしまいました。(笑)
まあ彼女たちの名誉のために軽くフォローをしておきますと、
検閲が必要になるのは、別に狙ってエロくしようとしているからではないのです。
元々薄葉カゲローが目指す絵柄というのが「男性美」「女性美」の追求でして、
特に「女性美」に関しては、身体のラインがモノを言う部分ということもあり、
追求すればするほど乙女ゲームの素材としては少々やりすぎてしまうんですね。
その折り合いをつけるために、「パイ検」なるものが存在している、と。
......単なる趣味、という可能性も決して否定はできないのですが。(笑)
そんな薄葉カゲローですが、現在本当にすごい勢いでCGを仕上げています。
物語終盤のクライマックスシーンやエンディング周りのものがほとんどなので、
描く側もチェックする側もかなり真剣です。ここは絶対外せない!
ぜひぜひ、ご期待いただければと思います。
それでは今回はこれで。お土産は新しいシリーズの壁紙です。まずはルル。
......これもパイ検ありました。ぎりぎりで通過。(笑)
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